プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第68回目のゲスト/葛西りいち】
 質問の下の【「あしめし」漫画街版『アシスタント講座』】も必見!!
【葛西りいち先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    2008年の10月

  • デビュー作のタイトルは?
    『夢見ぬお年頃』

  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    眠れない主人公(私)が体験した、不眠症の恐ろしさと薬の副作用の恐ろしさを
    ポップな絵柄で紹介するエッセイ漫画

  • デビュー作でもっとも描きたかった事は?
    眠れないってつらいんだよ…。でも薬漬けになるのはもっとつらいんだよ…

  • デビューした雑誌は?
    「本当にあったゆかいな話」増刊11月号

  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    持ち込み時に、編集者に企画を振られて描きました


  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    真剣に描き始めてから数えたら、たぶん5年目

  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    きちんとした完成原稿で数えたら、5作品目くらい

  • その頃の本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    漫画家アシスタント

  • その頃は本気でマンガ家を目指していましたか?
    真剣に挫折しかけていました。フリーターに戻ろうかと思っていました

  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    たぶん、フリーターやってました

  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    悲しいほど無反応

  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    ジャンルが違いすぎますが、森田まさのり先生みたいな絵が描けたらと
    常日頃思っています

  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    全て好きですが、敢えて挙げるなら「表情」です

  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    生活費に消えました

  • デビューが決まった時の感想は?
    なんだかあっさり決まったなぁ…

  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    理由はわからないけど、恥ずかしくて正視できない!

  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    倍率で載る載らないが決まるのではなく、面白いか面白くないかで決まる
    ということに気づいたこと。人がどうやったら面白がってくれるか、という
    ことに重点を置くようになりました

  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    月一

  • その頃編集者との打ち合わせでためになった事は?
    言いたいことを言っていいんですよ?と言ってもらえたこと。
    基本的なことですが、びびりなので意外とできなかったです。
    今はなるべく思ったことは言うようにしています

  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    「雑誌に合わない」と言われてしまう時。今も苦労してます

  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    ファミレスや喫茶店、出版社のロビーなど

  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    今月末締め切りだったはずの原稿(16ページ)が、「締め切り2か月後に
    延びたんですよー。あれ、担当から聞いてませんでした?」と、別の編集者から
    居酒屋で偶然聞いたこと。なんじゃそりゃ!と思いました

  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    アシに入っていたH津先生!いろんな相談にのってもらってました

  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特に何かした事、勉強した事などはありますか?
    ショートの短編集(小説)は今も手当たり次第に読みまくっています。
    あと、4コマ漫画も読みまくっています

  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだ事などはありますか?
    描きたい意欲が継続しないことに悩んでいました。表現したいことがひとつも
    ないんじゃ、漫画家を目指す意味がないなと思ったりして、本気でやめようかと
    思っていた時期でした

  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    50点

  • またその理由は?
    自分の描きたい絵で描けなかったから。
    内容は描きたいように描かせてもらったので、半分の50点

  • マンガ家としてデビューするために必要な事はなんだと思いますか?
    デビューするために必要なのは「目新しさ」だと思います。
    その先はまた別の話で…

  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    偉そうなことをいえる立場ではありませんが、継続だけだと思います。
    どこの誰に叩かれても、黙々と自分のペースで継続すること。…意外と難しいです

  東京アニメーター学院卒業し、卒業制作を数社に持ち込んだ後「週刊ビッグコミックスピリッツ」に持ち込み、奨励賞を受賞。担当編集がつき、週刊漫画家のアシスタントに入る。
 が、自分の漫画のネームが通らないでいる間に、何人かの漫画家のアシスタントを経て、その経験をもとにブログ「アシでメシが食えんのか」を2008年の6月にスタート。
  その後に持ち込みを再開し、竹書房で同年10月にデビュー。「本当にあったゆかいな話DX」で『あしなり』を連載中。また同社のWEB「まんがライフWIN」でも同名の連載を始めている。
 最初に持ち込んだ縁で小学館から、ブログをまとめたオールカラー単行本『あしめし アシスタントでメシが食えんのか』が2009年4月に発売。「週刊ビッグコミックスピリッツ」新増刊でも連載を準備中。

ブログはこちら↓↓↓

http://ashimeshi.blog17.fc2.com/

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