プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第51回目のゲスト/かたおかみさお】
【かたおかみさお先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    バブルの頃

  • デビュー作のタイトルは?
    『男と女のFRIENDLY』

  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    友達同士でうっかりヤっちゃってその後どうするよ てなハナシ

  • デビュー作でもっとも描きたかった事は?
    青年誌で女の子を描くって事を個性にしようと思ったので
    普通の女の子を描いたつもりだった

  • デビューした雑誌は?
    ヤングマガジン黒ブタルーキー号

  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    ヤンマガの月間賞で佳作もらって
    「新人集めた本作るからなんか描いてみ」と言われて描いたらOK出た

  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    小学生の頃からの”ノートに鉛筆描きまんが”から数えたら10数年

  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    子供のお遊び入れたら数えられないないけど
    月間賞に応募してからなら6作目くらい…だっけ…かなあ
    月間賞は毎月のように送った

  • その頃の本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    会社2つクビになって自営業手伝い(気の向くまま)

  • その頃は本気でマンガ家を目指していましたか?
    はい

  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    漫画諦めたらどんな仕事でもやれると思ってたし
    実家の店をマジでやってもいいかと思ってた

  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    家族親族みな漫画好きで
    社会不適合者と思われてた自分なので
    とにかく喜ばれた褒められた労われた安心された

  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    好きな漫画家さんはたくさんいたけど 目標は
    永井豪先生
    河あきら先生

  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    笑わせる漫画と
    怒らせる漫画と
    泣かせる漫画と
    全部あった

  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    服、遊び

  • デビューが決まった時の感想は?
    「よしっ こっから!」

  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    「こんなに下手なのか…」
    描いてる時は気づかない事がたくさん

  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    デビューして3年後くらいで変った

  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    あんまりしなかった
    担当さんに「描いたら送って」と言われたので
    描いたら送った
    送ったら載った

  • その頃編集者との打ち合わせでためになった事は?
    「自分の思ったように描いていい
     キミはキミの個性で描けばいい
     絵なんてそのうちうまくなる」
    と言われてて基本細かい注文は言われなかったけど
    会話の端々でためになったことはたくさんありました

    今でも覚えてる
    これからも忘れない

  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    別にありませんでした
    なんか思う事あったらズカズカ自分から電話かけてた

  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    電話とファクス

  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    週刊連載の時に言われた台詞
    「オレ 土、日は仕事しないからねっ」
    そ う な ん だ (驚

  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    黒ブタルーキー号に載った中に同じ福岡に住んでるヤツがいて
    コンテスト受賞の時知り合ったら親同士が同級生だった『風雲児』のふたり

  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特に何かした事、勉強した事などはありますか?
    とにかく描いた 思いつくまま描いた
    なんでもいいからどうにかなると思って描いた
    生きて暮らしていればなんでも勉強になると思って描いた

  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだ事などはありますか?
    デビューの頃はイケイケだったから なかった

    デビュー当時の若いうちに悩んでたってしょうがない
    青さとか向こう見ずさとか勢いとか歳とともになくなって行くんだから

  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    100点

  • またその理由は?
    『デビューできた』っつーだけで100点
    クオリティなんてとりあえず棚の上の引き出しの奥にしまい込んで鍵かける

  • マンガ家としてデビューするために必要な事はなんだと思いますか?
    自ら机に向かってペン持って描き上げる事
    終了させる事 完結させる事

  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    描き上げた時の達成感をどうぞ
    描き上げたものを一方的に人に見せつけてお金を貰う責任感をどうぞ
    雑誌に載った自分の作品を読者になって読んだ時の挫折感をどうぞ

    デビューなんてね 簡単だから マジで
    描いて描いて描いて描いてたらデビューできるから
    問題はその後の何十年だから
    生業としてやっていけるかどうかだから
    漫画家になりたいならとりあえず描け
    描いてたらわかることが出て来るから
    描かずに悩んでもわかんないままだから
    うまくもならないし気づく事もできないから
    ムダ紙腐る程描けば描けるようになるから

    続ける事はやめない事

 福岡県出身。
 1988年、講談社ヤングマガジン増刊 ・黒ブタルーキー号にて、読み切り『男と女のFRIENDLY』でデビューを飾る。毎月のごとく描き送った月間新人 賞での成果だった。
 1989年、ヤングマガジン本誌にて、 『GET PLEASUER』で初めての連載を奪取。以後、その個性的な絵柄を武器に、4コマ・ショート雑誌や麻雀雑誌、各種の女性誌に活動の場を拡げ活躍する。
 2007年3月、NHK総合で自作の初の映像化が実現。1999年より講談社KISS誌上で不定期で掲載されてきた、読み切り形式のオフィスストーリー『Good Job』(全7巻)である。
 デビューから早20年近くを経て、絵柄も作風も変化し続けるかたおか氏だが、今後の活躍をおたのしみに! !

かたおか氏のHPはこちら!
【かたおかみさおセミオフィシャル】
http://members.jcom.home.ne.jp/kmso/index2.html
【かたおかみさお先生
コミックスリスト】
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