プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第56回目のゲスト/鹿島麻耶】
【鹿島麻耶先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    2001年24歳の頃です
    (その前にアフタヌーンで賞はいただいておりましたが掲載はされてないので
     こちらがデビュー作という事になるのでしょうか?)
  • デビュー作のタイトルは?
    『極めてホライズンブルー』(旧ペンネーム滝沢麻耶で掲載)

  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    女教師が男子中学生にナニする話です。
    破天荒な女性教師が『言葉では説明のつかない感覚』を共有出来る相手を
    本能でみつけた」という話にしたかったんだと思います

  • デビュー作でもっとも描きたかった事は?
    自分が中学生の時に思ってたことです

  • デビューした雑誌は?
    「コミックH」(ロッキングオン)。今は残念ながら廃刊になりましたが、
    創刊号をたまたま買ったら
    好きなマンガ家さんが描いていたのと新しいことに
    チャレンジしても良さそうな雑誌のスタイルに惹かれて持ち込みしました

  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    持ち込みです

  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    本格的に描き始めてから2年目くらいです。
    その前はひとりでコリコリとマンガらしきものを描いてはいました

  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    あっ…ちょっと記憶が無いです。3作くらい?
    はペン入れ状態まで描き上げた気がします。
    ネーム状態のものは小2くらいから広告の裏に描いてましたが

  • その頃の本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    フリーターです

  • その頃は本気でマンガ家を目指していましたか?
    そのつもりで東京に上京しておりました。その前は大学生で4年の頃に
    アフタヌーンで受賞した賞金を敷金にして上京しました。
    ※鹿島さんは仙台出身の方です

  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    何も考えていませんでした。そして今も

  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    喜んではくれてたようですがマンガの内容に関しては「?」って感じでした

  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    たくさんいすぎてしぼれませんよ……。手塚治虫?

  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    その人しか描けない内容、作風がある方にひかれます。
    そういえばはじめてちゃんと読んだマンガが手塚治の『ブッタ』だった
    (父がワイド版で全巻揃えていた)ので、それはすごく印象に残ってます。
    「マンガなのに苦しいことばかり描いてある。でもすげー面白いナンダコレ!?」
    というのが小学生の時の感想です

  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    生活費へときれいさっぱり消えました

  • デビューが決まった時の感想は?
    「ははは、そんなバカな〜」

  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    「そっそんなバカな!!!(ホントに自分の絵が印刷されて本という形で
     載ってる事への驚き)」

  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    はじめて自分の絵は変なんだと気づきました。
    あと漫画家の人はすごいと素直に思いました。いつも何げに読んでいて

    考えてもなかったけど、漫画家の人ってこんな面倒で地道で孤独な作業を
    やっていたんだなぁと

  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    ネームができたらする感じでした

  • その頃編集者との打ち合わせでためになった事は?
    率直なプロの意見を聞けたこと。
    あと東京の地下鉄の乗り方をマスターできたこと


  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    地下鉄を乗りこなせるようになるまで。駅名は忘れましたが、
    間違って降りた駅から次の駅まで凄い距離があってあやうく
    遅れそうになりました……

  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    電話か会社まで地下鉄で行く形です

  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    焼き肉をおごっていただいたこと

  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    いませんでした。アシスタントに行った先の先生や、アシスタントを
    紹介してもらった漫画家の方に話を色々聞いてもらって救われました

  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特に何かした事、勉強した事などはありますか?
    マンガ喫茶でオールとか映画を観てた。
    とにかく意識的にいろんなマンガを読むようにしてました。今もですが

  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだ事などはありますか?
    うーまーくーかーけーなーいーよぉーーーと、毎日悩んでました。今もですが

  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    54点。売り物としては3点

  • またその理由は?
    54点→ 描きたいことを好き勝手に描いてるから。
    3点→描きたいことを好き勝手に描き過ぎだから

  • マンガ家としてデビューするために必要な事はなんだと思いますか?
    もうとにかく描くこと以外ないのではと

  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    偉そうなことを言える立場ではありませんが、デビュー前の私が今ここにいたら
    「もちょっと丁寧に描いたらいいのでは?」とか言うと思います。
    今もよく言われますが……
 1977年4月8日生まれ。

滝沢麻耶名義で月刊アフタヌーン四季賞99年冬準入賞。00年冬佳作、01年冬佳作、02年春佳作

「コミックH」(ロッキングオン)3、4、6、7、8、9号に短編掲載(単行本未収録)。2004年に滝沢麻耶名義で、お笑いをテーマにした『リンガフランカ』を講談社のアフタヌーンに連載(2005年2月に単行本化)。また、昨年鹿島麻耶とペンネームを変えて連載した『学園夢探偵獏』が2月22日に同じく講談社アフタヌーンから発売予定。現在は春頃発売される予定の「猫本(ねこもと)」のためにネコ漫画を。と同時に、そのあとで新たな連載を決めるべく、ネームネームネームの日々。


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