プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第6回目のゲスト/もりやまつる先生】
【もりやまつる先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    1986年
  • デビュー作のタイトルは?
    『3年A組みの落ちこぼれ』、後の『ファンキー・モンキー・ティチャー』
  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    オチャメなヤンキー先生の話
  • デビュー作でもっとも描きたかったことは?
    愛がすべて!?
  • デビューした雑誌は?
    ヤングマガジン
  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    ちばてつや賞優秀新人賞作品がそのまま連載
  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    7年ぐらい
  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    5作目ぐらい
  • そのころの本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    失業中
  • そのころは本気でマンガ家を目指していましたか?
    はい
  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    もちろん アイドルです!
  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    賞金をたかられました
  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    売れてる先生全員
  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    お金持ちのところ(笑)
  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    借金返済
  • デビューが決まった時の感想は?
    「ヤッター! ヤッター!! ヤッターマン!!!」
  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    「ヘッタやなァ〜〜」
  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    掲載されて初めて自分がヘタクソなのに気付きました
  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    週一ぐらいだったと思います
  • その頃編集者との打ち合わせでためになったことは?
    少々天狗気味だったわたくしに「売れなくなったらポイだよ」という心暖まる助言をいただきました(笑)
  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    東京弁の冷たい感じになれるまで苦労しました
  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    電話とFAXです
  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    初めて大阪に会いに来てくださった時に、行きつけの立ち飲み屋に連れて行ったら、即行で「出ましょう!」と言われホテルの寿司屋に連れて行っていただきました
  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    いません
  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特になにかしたこと、勉強したことなどはありますか?
    ありません
  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだことなどはありますか?
    ありません
  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    80点
  • またその理由は?
    そこそこ売れたから
  • マンガ家としてデビューするために必要なことはなんだと思いますか?
    覇気!!
  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    一生懸命勉強して大手出版社の編集者になった方がいいと思います(笑)
 大阪府在住。1986年、講談社ヤングマガジン・ちばてつや賞優秀新人賞を受賞。その受賞作『ファンキー・モンキー・ティチャー』(原題/3年A組みの落ちこぼれ)でデビュー。
 初連載にもかかわらず、長期連載(コミックス全9巻)で人気作となり、間寛平主演の実写版映画も製作された。その後、同誌で『街のワケありブラザーズ』(全2巻)を連載後、それまでのギャグ路線とは異なる、荒ぶる魂のボクシング漫画『天上天下唯我独尊』(全16巻)を連載し、読者に衝撃を与える。そのほか、同誌では『たこ焼マンSTORY』(全2巻)、『なんでやねん』(全1巻)などを連載。
 その後、小学館のビックコミックスペリオール誌で、圧倒的な暴力と究極の家族愛を描いた問題作『親父』(全3巻)を連載し、読者の心を震わせた。また、ビックコミックスピリッツ誌においても、新選組がタイムスリップし病んだ現代を切り捨てるという異色作『疾風迅雷』(全5巻)を発表している。
 ここ最近(2003.6月現在)は、スペリオール、ヤングマガジンなどで短期集中連載や、読み切りを精力的に発表しつつ、次の連載へエネルギーを溜めているという。

 間もなく始まるだろうその連載が、読者をさらに魅了することだろう。

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