プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第35回目のゲスト/越智善彦先生】
【越智善彦先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    1983か84

  • デビュー作のタイトルは?
    『マクロス 愛おぼえていますか』か『ゾイド創世記』

  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    劇場版マクロスのダイジェスト、もしくは、TOMYのゾイドのコミカライズ

  • デビュー作でもっとも描きたかった事は?
    児童誌のカット描きからスライドしたので、特に考えていなかった

  • デビューした雑誌は?
    小学館コロコロコミック

  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    学生の時から小学館コロタン文庫やてれびくんなどでカットを描いていたところ、コロコロで描かないかと誘われた

  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    まんがのまね事をはじめて2年っくらい…かな

  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    それほど数を描いた憶えがない

  • その頃の本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    学生かカット描き

  • その頃は本気でマンガ家を目指していましたか?
    絵で食べていけるかなァ…ぐらいの気持ち

  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    何らかの形で絵は描いていたかもしんない

  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    ーーどうだったかなァ、すでに絵で収入得てたし

  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    目標ってほど重くはないケド、今でも田渕由美子さん

  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    ーー今的に言えば、ゆるい。
    70年代の「りぼん」って、そーゆーの多かった気がする

  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    生活費

  • デビューが決まった時の感想は?
    お仕事 お仕事、収入レベルアップ!! ーーってカットの方が単価高くね?

  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    スゲっっ、まんがのっちゃった…

  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    「大人の事情」が見えはじめた。まんがにもいろいろあるんだなァ…と

  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    かなり密にやってた。なんせ企画ものですから

  • その頃編集者との打ち合わせでためになった事は?
    編集って人にもいろいろあるんだなァ〜っと

  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    わがままは通らないって事を学んだーーなどとうそぶいてみる

  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    編集部の打ち合わせスペースとか近所のサ店とか

  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    作画資料用に商品とかテストショットなんかがもらえた

  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    当時のコロコロって、人気作家の合作とかやってて新人がアシストに呼ばれた。編集部内のカンヅメ部屋で合宿状態。楽しかったゾっっ

  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特に何かした事、勉強した事などはありますか?
    デビューに限った事じゃなくて、今でもいろいろ見るよーにしてる。 作画テクより感性の方が大事

  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだ事などはありますか?
    「大人の事情」ってやつ。こればっかりは今も変わらんなァ

  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    0点!!

  • またその理由は?
    いいなりで描いた物に点数つくか?

  • マンガ家としてデビューするために必要な事はなんだと思いますか?
    経験上「運」としか言い様がないし

  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    覚悟はできてるか? 走り出したら止まれないからね
 1961年9月26日生まれ。東京出身。
 1982年、多摩芸在学中より小学館のコロタン文庫でカットを描いていたところ、コロコロコミックで描かないかと誘われる。翌1983年コロコロコミック(小学館)にて『マクロス 愛おぼえていますか』でデビュー。巷では1984年に同じくコロコロコミックから発表の『ゾイド創世記』がデビューでは?との声があるが、本人もどちらをデビュー作とよんでいいかは悩んでいるとのこと。1996年からはペンネームを「越智善彦」(本名)にして作品を発表している。また、1999年からは「あじす・あべば」名義で成年コミックも執筆している。
 代表作に『スーパービックリマン』、『ロードス島戦記 灰色の魔女』、『マリーとエリーのアトリエ ザールブルグの錬金術士』など。なお、12月末にブッキング・復刊ドットコムより『スーパービックリマン』上・下巻が同時発売。
 現在は月刊少年シリウスにて『海の人』を連載中。
 公式HPはhttp://twinshot.sakura.ne.jp/

【越智善彦先生
コミックスリスト】
「おちよしひこ(越智善彦)」名義  *ミニ四駆BOOKシリーズ(小学館、6作品)は、現在入手不可です。

 「あじす・あべば」名義
  • 『おっはにゅう』 
    全1巻(晋遊舎)

  • 『百喜夜行』 
    全1巻(晋遊舎)

  • 『快既人蝕』  全1巻(晋遊舎)

  • 『無我夢中』  全1巻(晋遊舎)


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