プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第41回目のゲスト/小野敏洋先生】
【小野敏洋先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    ウィキペディアによると「1992年、『ゼルダの伝説外伝』で別冊コロコロコミック (小学館)からデビュー。」だそーです。便利だな、ウィキペディア(笑

  • デビュー作のタイトルは?
    『ゼルダの伝説外伝 妖精の女王がなんとか』……覚えてません

  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    なんか……悪いヤツやっつけて、妖精のおねーちゃんを助ける話。
    SFC版「ゼルダ」のゲームでは語られなかった部分をオリジナルで描きました

  • デビュー作でもっとも描きたかった事は?
    なんだろ? 少年の元気よさ?(そーゆー雑誌だから)

  • デビューした雑誌は?
    別冊コロコロコミック(小学館)

  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    1991年、『ヤドカリくん』で第22回藤子不二雄賞受賞。
    仕事でコロコロ行ってて、読みきり載せてもらおうと思って描いたら 「ページがとれないから賞にまわした」って言われて賞をもらいました。
    正直恥ずかしかった。「イイ年して、今さら賞かよ…」てな感じで。
    ※編集部注 計算上は26歳ですね。それほどイイ年でもないようですが……

  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    わかんないけど、10年くらいたってんじゃないすかねぇ?

  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    さぁ?(笑)

  • その頃の本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    マンガ家(あれっ?)
    まぁ、カットや描き下ろしの単行本やマイナー誌で連載とかしてましたから

  • その頃は本気でマンガ家を目指していましたか?
    ええ、そのために上京してきたので

  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    ニートかホームレス。
    もっとも、「家に引きこもって仕事する」という点では、マンガ家はニートと変わんないし、「社会の役にたってるかどーかわかんない」という点ではホームレスとも大差ないと 思うんですよねぇ。
    たまたま家賃が払えてるだけの話で

  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    キョーミなかったみたい

  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    藤子不二雄先生です! AでもFでもなく、2人で1人の!

  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    カオスな所

  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    オール生活費!

  • デビューが決まった時の感想は?
    「さぁ、仕事、仕事。あッマンガ描く前にゲームやらなきゃいかんじゃん!  おれ、SFC持ってないないのにー…じゃあ買うか」

  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    「一番前に載ってる…」

  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    あったら、怖いですね(笑)
    いや、あるべきだな。それがプロというものだ

  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    月1、2回かなぁ?

  • その頃編集者との打ち合わせでためになった事は?
    新連載作品の打ち合わせの時、おれはヒロインを男の子にしたかったんだけど、 担当は大反対(当たり前だ)。そこへ編集長が来て「別に男の子でもいーんじゃない?」 と言ったとたんに、担当が「そーですよねぇ!」
    ………無事、ヒロインは男の子になりました。(あれっ?なんか間違ってる?) その担当はしばらくして異動になりました。
    ※編集部注 『バーコードファイター』のことです

  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    別の編集だけど、「洗剤買わない?」と言ってきた時はどーしたもんかと思いました (笑)。その後20年音信不通でしたが、先日突然連絡があって「一緒に仕事しないか」と。さすがにねぇ、「洗剤」のことがあるから怖くて、怖くて……

  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    電話かきっちゃてん

  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    描き下ろし単行本の仕事をしてる時はほんとーにお金がなくてね。そしたら編集長が お金のはいった財布をポンと丸ごと渡してくれたこと(涙

  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    そのころはいたな

  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特に何かした事、勉強した事などはありますか?
    一応、勉強はしましたよ。学校に行ったわけではありませんが

  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだ事などはありますか?
    「今月の家賃どーしよう?」

  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    389点

  • またその理由は?
    がんばって描いてるから

  • マンガ家としてデビューするために必要な事はなんだと思いますか?
    「デビュー」という言葉にだまされないことです。(おおッ、この企画全否定か!? 笑

  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    デビューは簡単、継続が難しいのがこの世界。
    ゴールには地獄しかありませんが、それでもよかったらどーぞ
 1991年、『ヤドカリくん』で第22回藤子不二雄賞受賞。 1992年、『ゼルダの伝説外伝』で別冊コロコロコミック(小学館)からデビュー。 代表作『電撃ピカチュウ』(原作: 田尻智・石原恒和)など。 また、絶版になっていた『バーコードファイター』(全5巻)が上下巻として、また『甲殻機神ヤドカリくん』が全1冊で、復刊ドットコムから再版された。上連雀三平の名前で成年コミックの分野でも執筆している。

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