プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第53回目のゲスト/とんだばやしロンゲ】
【とんだばやしロンゲ先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    受賞作の本誌掲載がデビューなら97年末頃です

  • デビュー作のタイトルは?
    『便所ドラマ』

  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    至って普通の公衆便所で至って普通の青年が至って普通のオシッコするドラマです

  • デビュー作でもっとも描きたかった事は?
    トイレって怖いよなぁってことです

  • デビューした雑誌は?
    スピリッツ

  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    持ち込みでスピリッツ賞入選後、小学館新人賞佳作でデビューです

  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    大人になって持ち込みを意識して描いてからは2、3ヵ月です

  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    2作目です

  • その頃の本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    ゲーム制作のバイト。今よりはるかに豊かな生活でした

  • その頃は本気でマンガ家を目指していましたか?
    プロデビューよりも、自費出版とか考えてました

  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    考えたことありませんでした。考えとけばよかったです

  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    いまだに家族には漫画描いてるのを言えてません

  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    車田正美

  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    語り尽くせませんが、「閃」一文字の擬音にはやられました。勿論「烈」も

  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    ハマダーだったのでデカいジーパン買いました

  • デビューが決まった時の感想は?
    またひとつ親には言えない秘密事が増えたと思いました

  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    掲載は受賞賞品のひとつみたいなもんだったんで何も感じなかったです。
    ただ、デビューにより、バイト先の人たちから軽くシカトされ始めたのは感じました

  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    シラケ世代なのを言い訳にするのはやめました

  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    月2回くらい。基本、実りある雑談ばかりでした

  • その頃編集者との打ち合わせでためになった事は?
    「会社のおカネはみんなのおカネ」という教訓

  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    タイプも違う当時売れてた漫画とばかり比較されたのが本気でキツかったです

  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    電話とFAXだけの打ち合わせはしないようにしてました

  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    ちんちん丸出しの男の絵の原稿(「答えは3つ」P.14)を
    渋谷パルコ交差点でチェックや修正指示などされました

  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    いまだにですが、漫画家さんをほとんど知らないのでいませんでした

  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特に何かした事、勉強した事などはありますか?
    よくわからんまま、売れてる漫画を意識して描いてみたりはしました。
    勿論ボツくらいました

  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだ事などはありますか?
    ありすぎて困りました。今やそれらと作品数の少なさは醜すぎるコンプレックス

  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    50点 くらい

  • またその理由は?
    きもい。虚勢に必死

  • マンガ家としてデビューするために必要な事はなんだと思いますか?
    わかりませんが、茶化し半分のハッタリと思わせぶりでデビューだけならいけるかも

  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    早いうちにさっさと売れないと、ぼくみたいにカードも作れない大人になっちゃうよ
 関西某県に生まれ、その頃満開の華々しさを見せていた漫画文化に深く影響を受けて育つ。特に車田正美先生の諸作品に感銘を受け、「俺もあんな笑激…いや、衝撃を人の心に刻み込みたい」と、一念発起して上京。バイトのかたわら持ち込みを繰り返し、ついに1998年、「ビックコミックスピリッツ」(小学館)にて新人賞受賞作『便所ドラマ』が掲載。デビューを果たす。
 以後、単発で数作を発表した後、同郷の川澄603号氏を企画に加え入れ、隔月漫画誌「IKKI」(小学館)にて『答えは3つ』を連載開始。念願の単行本化も果たす。
 現在、太田出版「hon-nin」にて『続いての神様どうぞ』を連載。講談社「モーニング」公式HP内にて『バイオポリス純情派』を公開中


【とんだばやしロンゲ先生
コミックスリスト】
サーチ:
Amazon.co.jpアソシエイト

30の質問箱のトップに戻る