プロとして活躍しているマンガ家さんたちもかつては新人さんだった(あたりまえだけど)。新人のマンガ家さんにとってデビューは良きにつけ悪しきにつけ、忘れられないターニング・ポイント。このコーナーでは、マンガ家さんのデビューの頃の話を質問形式で語ってもらいます。
【第3回目のゲスト/山口かつみ先生】
【山口先生への30の質問】
  • デビューはいつ頃ですか?
    1986年1月
  • デビュー作のタイトルは?
    『らじかる好キャンティ』
  • デビュー作の簡単なストーリーを教えてください
    エッチ好きな男のコふたり組みが、女のコをナンパしてエッチするピンクコメディです
  • デビュー作でもっとも描きたかったことは?
    若いエネルギーと女のコのハダカ
  • デビューした雑誌は?
    講談社「ヤングマガジン」
  • どのような形でデビューしましたか?(マンガ賞受賞作、持ち込み作など)
    いきなり新春初掲載初連載
  • デビュー作はマンガを描き始めてどのくらい(期間)でしたか?
    10年くらい
  • またそれは何作目ぐらいでしたか?
    ペン入れして完成させた原稿としては10作目
  • そのころの本業(学生、フリーターなど)はなんでしたか?
    フリーター
  • そのころは本気でマンガ家を目指していましたか?
    本気も本気(なれなきゃ人生に成功はないと思ってました)
  • もしマンガ家としてデビューしていなければどんな仕事につくつもりでしたか?
    考えもしなかったデス!
  • マンガ家デビューの際の家族の反応はいかがでしたか?
    苦笑しながらヨロコんでくれました
  • 目標としていたマンガ家さんがいたら教えてください
    好きだったのは、水島新司サン。目標は永井豪サン
  • そのマンガ家さんのどこにひかれていましたか?
    エンタテインメント性
  • デビュー作の原稿料または賞金は何に使いましたか?
    生活費にしたと…思います
  • デビューが決まった時の感想は?
    地に足つかず有頂天
  • デビュー作が実際に雑誌に掲載された時の感想は?
    素直に「やったネ!」って本屋でコッソリガッツポーズ
  • デビュー前後でマンガに対する考えかたに変化はありましたか?
    読者が欲しがっているモノとは何?って考え方は今も変わらない
  • デビューの頃、編集者と打ち合わせをどの程度していましたか?
    雑誌が隔週だったから2週に一度くらいのペースではなかったか…と
  • その頃編集者との打ち合わせでためになったことは?
    女の口説き方! エッチのしかたなど もう!
  • 逆に編集者との打ち合わせで苦労したのはどんなときですか?
    苦労はしていないと思う! 時々、約束を忘れられるくらいカナ(笑)苦労かけた方が多いと思う
  • 編集者との打ち合わせなどはどのような形でしていましたか?
    池袋の喫茶店でくらぁ〜く!
  • 編集者とのつきあいで思い出に残るエピソードがありましたら教えてください
    デビュー決まって間もない頃、打ち合わせにバイクで行ったトコロ、目の前でコケて担当サンの胆を冷やしたコトがありました! 「バイク禁止っ!!」と言われた時は泣きそーになりました
  • デビューの頃、良きライバルとか、語り合えるマンガ家さんはいましたか?
    いえ!いません。ライバルになり得るほど実力がなかったもので…未だにそうだけど交流のある作家サンはいません
  • デビューの頃、マンガ家として成長していくために特になにかしたこと、勉強したことなどはありますか?
    人間観察かなァ! 一般的な考えを持ち、ちょっと変わったアイデアで表現するというコト
  • デビューの頃、マンガ家として特に何か悩んだことなどはありますか?
    何がオモシロいのかわからなくなって悩んでました!!
  • デビュー作を今の自分が再評価すると100点満点中何点?
    うわ〜 2点くらい?
  • またその理由は?
    絵も構成力も何もかも…ってカンジ。逆にあの頃のパワーは今の自分にはないナ…って思います
  • マンガ家としてデビューするために必要なことはなんだと思いますか?
    自分を信じる力
  • これからマンガ家を目指す人達になにか一言
    とにかく描くコト! オモシロイ、オモシロクないを抜きに描かなきゃ何の答えもでないんだというコトを忘れないように!
 福岡出身。20歳のころ、漫画家を目指し上京。少年誌を中心に原稿の持ち込みを開始。勢力的に持ち込み・投稿をするなか、講談社ヤングマガジン主催のちばてつや賞ヤング部門で準優秀新人賞を受賞。翌1986年初頭に『らじかる好キャンティ』で驚異の初掲載初連載を成し遂げる(漫画だけでなくエネルギッシュな持ち込みが評価された結果とか…)。主人公の小麦と玄米の対照的なキャラクターがさまざまな学校のかわいい女のコを落としていく(脱がせていく!?)というお色気ナンパコメディー。荒削りな絵柄ではあったがそれを感じさせぬ若々しいパワーに満ちた作品で、開始早々から読者の支持を得て人気連載となる。
 その後、同誌で『ソフトにジゴロ』を連載後、地元福岡に戻りつつ講談社 少年マガジンSPECIAL誌、少年画報社 ヤングキング誌などで連載作品を発表し、さらに活動の場を小学館 ヤングサンデー誌に移し今に至る。“週刊1本では描き足りない”という超が付くほどの仕事好きゆえ連載以外にも数々の読み切りを発表し続けている。
 なお、現在ヤングサンデー誌で連載中の美少女の走り屋を主人公にした『オーバーレブ!』は、2003年3月5日発売の第24巻で累計550万部突破の大ヒット作である。


山口先生のHPはこちら↓
http://www.k-yamaguchi.com/


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