【質問と解答】

Q:少年漫画雑誌で下位の賞を受賞し、担当付きになって1年の者です。いつも、キャラクターが立っていないとか、尖っていないと言われるのですが、 「尖ったキャラ」とはどんなキャラのことなのでしょうか? 私自身、結構キャラクターには力を入れて描いていたつもりなので、自分の認識と編集部の評価の違いに少々落胆しています。きっとキャラクターに対する認識がまだまだプロの域には達していないんだとは思うのですが、「尖ったキャラ」を生み出すためにはどうすればいいのでしょうか。こんなことは、単なる負け惜しみでしかないんですが、その雑誌に掲載されている新人さんの読み切りなどを見ても、キャラクターが「尖っている」とは思えず、編集部がどういったものを求めているのかがつかめず、悩んでいます。ちなみに担当さんはかなりの数の新人を掛け持ちしているのか、ほとんど連絡はくださいません。アドバイスも抽象的なもので、ほとんど放置されている状態です。担当さんが「おっ」と思ってこちらを見てくれるような作品を描くためにも、こんな私が漫画家になるためにこれから何を心がけていくべきなのか、助言をお願いします。

A:「尖ったキャラ」という時、単に立っているキャラクターという以上にキャラクターの方向性について言及しています。王道的な主人公に対して「尖っ た」という表現はしません。この表現はおそらく「尖鋭的」という言葉が元になっていると思われますが、「尖鋭」を『広辞苑』で引くと「意気が盛んで急進的なこと」とあります。そこから、「普通」や「当たり前」の枠を超えて、強烈な意思と行動力をもって自分スタイルを貫くキャラクターが浮かんできます。往々にして自分スタイルを貫くためや貫いた結果として際だったスキルや知識を備えていて、それがキャラクターの特徴にもなります。また、先読みできない独特の行動様式(しかし、自身のセオリーがあってブレがない)を持っていて、読者に不安感や異物感を抱かせ、強い印象を与えてそのキャラから目を離させないのが「尖ったキャラ」です。例を挙げるなら『DEATH NOTE』のLとかでしょうか。一方、『はじめの一歩』の幕之内一歩や『ONE PIECE』のルフィは魅力的なキャラではありますが、「尖った」という形容詞は似合いません。読者目線の努力型ヒーローや共感型キャラ、明るく突き抜けたキャラは、キャラとして立たせることはできても「尖ったキャラ」という言い方はしないようです。担当の方は、オーソドックスなキャラではなく読者に異物感を与えるくらいに強烈な個性を持つキャラクターをあなたに求めているのではないでしょうか。


その他のご質問は、フォームからお願いします。