【質問と解答】

Q:雑誌のカラーとは何なのでしょうか? 例えば推理物が現在掲載されていない雑誌があるとします。するとそれはつまり、その雑誌へは推理物やそれに類するジャンルの作品は投稿してはいけないということですか? 少年誌に18禁を載せられないことと同程度に取られるのでしょうか?  今、僕は剣と魔法のファンタジー物を描きたいと思っているんですが、希望する雑誌にはそういった作品は見られません。そしてこの手のジャンルは業界では飽和状態で編集者の方も食傷気味とも聞きます。ただ僕としてはどうしてもその雑誌でファンタジーを描きたいのです。

A:雑誌のカラーとは簡単に言うと、「男性(もしくは女性)のこういう年齢層のこういう嗜好を持つ読者に向けて発信している」ということです。推理物が現在掲載されていないからといって、雑誌の読者層に推理物が受け入れられないということはありません。ミステリはTVドラマでも人気のあるジャンルです。むしろ、推理物の連載がない今はチャンスと見るべきです。ただし、推理物をやるにしても雑誌の読者に受け入れられやすい「箱」(基本設定)とキャラクターを用意してやる必要があります。雑誌のカラーを見て作品作りをするとは、そういうことです。ファンタジー物にしてもそうです。ファンタジーの投稿作に厳しくなるのは、その多くが既成の作品世界の焼き直しでしかないからです。現代物では既成作品の影響を多少受けていても自分自身の見聞が作品に投影されていて、そこが作品にオリジナリティを与えるのですが、ファンタジーだと一から世界観を作り上げなければならないために、知らず知らずのうちに既成作品からの借り物ですべてをまかなってしまうケースがまま見られます。ですが、自分自身にオリジナリティのある世界観があると自負するならば ファンタジーにチャレンジしてみるのは大いに結構です。先ほども書いたように、ライバルとなる連載がないのはチャンスと前向きに考えることができるでしょう。そして、投稿作を描くときには、雑誌のカラーに合わせた設定、キャラクター、つかみを用意するのを忘れないようにしてください。


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