【質問と解答】

Q:先日担当者の方からネームから本描きにOKが出て、本描きも完成したのですが、担当者の方と予定が合わず、郵送で送ることになりました。そこで質問なのですが、

 1)今まではずっとネームでOKが出なかったこともあってか、毎回持ち込みで直接アドバイスを受けていました。今回の作品からは、最初にネームが完成した際は持ち込みだったのですが、その後のネームの直しのやりとりは、郵送して担当者の方から電話がくる、という形になり、本描きはできれば改めて持ち込みして、直接アドバイスをお聞きしたかったのですが、今回も郵送という形になりました。私は不規則な仕事をしているのもあり、担当者の方と予定が合わせられず、担当者の方も4月に入ってから以前よりかなり忙しくなったみたいで予定が合わせられませんでした。ただ、郵送してから1週間前後でお電話をくださるので、ないがしろにされているという心配はしていません。逆に、前より私の漫画に対して信頼をしてくれてるから郵送になったのかな、といい意味で捉えてるのですが、編集者の方からみて、自分が抱えてる新人がつきっきりでアドバイスをしないといけないレベルでは極力持ち込みしてもらい、ある程度編集者の方の期待にこたえられるようなレベルになってくると、郵送や電話でのやりとりも増えてくる、ということはあるのでしょうか?

 2)4月から担当者の方が以前よりはるかに忙しくなったということは、時期的にも昇格なり、ポジションがかわったのだと思うのですが、編集者というお仕事は、編集長・副編集長といった方をのぞいて、編集者の中でも役職みたいなものはあるものなのでしょうか? また、昇格をして忙しくなる、といったことはあるのでしょうか?

A:1)打ち合わせの形態が変わったからといって担当さんと疎遠になったような気になるのでしょうが、地方の方や社会人の方はファックスやメールでネームを送ってもらって電話で打ち合わせが普通なので、神経質になることはありません。確かに直接会って打ち合わせをするのがベストではあるのですが、無理に互いの時間を合わせるために打ち合わせ日程を延期するのは望ましくないですから、これまでが特殊で今の形態が普通になったと考えるのがいいでしょう。もちろん、新企画の最初のネーム打ち合わせや大幅な直しが入っての打ち合わせはこれまでどおり持ち込み打ち合わせをなるべくするようにしてください。
 連載作家さんとの打ち合わせでも、ベテランの方ほど直接会っての打ち合わせの回数は減り、顔を合わせるのはネーム前の前打ち合わせと原稿を受け取りに行く時のみで、あとはファックス(メール)と電話のみというのが普通になってきます。

 2)編集部では編集長、副編集長(会社によっては編集長の下に次長、その下に副編集長を数名置く場合もある)のほかは特に役職はありません。しかし、キャリアを重ねると担当作家が増えますし、関係部署(電子出版、海外出版等の部署)との窓口になったり、出版社内の各種委員会、新雑誌研究会等の委員になったり、大手出版社ならば労働組合の役職を兼任したり、新入社員の指導社員になったりと、自分の担当作品以外の仕事が増えてきます。また、編集長・副編集長は会議や書類仕事が増えますし、一般編集者の企画(漫画作品はもちろん、雑誌の記事や読者プレゼント、イベント企画)の指導や雑誌の全作品の校了作業も行いますので、自分の担当作家や担当作品は減らさざるをえません。大きな編集部では編集長やそれに次ぐ役職の方は担当作品を持たず、編集部を総合的に管理運営することに専念するのが普通です。


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