【質問と解答】

Q:1)もし、それなりに売れる漫画を描けたとして、ノベライズの話が持ち上がったとしたら、自分で文庫化するということは可能なのでしょうか。もちろん、相応の文章力などは必要になるとは思いますが。

 2)また、ノベライズする際に、まだ売れていないような小説家であっても、顔見知りで2人の間でノベライズの話がまとまったとしたら、作者が指名することはできるのでしょうか?

 3)ノベライズは、どのような流れで話が持ち上がるのでしょうか?

 4)出版社によって、ノベライズしやすいとかありますか?

A:1)可能です。漫画家と小説家を兼業している作家さんもいますが、そういう方なら自分の作品は自分が一番よくわかっているはずなので、ノベライズの際はぜひ自身で描いてほしいと編集者の立場でも思います。ただ、漫画を描く能力と小説を書く能力とでは異なりますので、ちゃんと小説として完成度の高い作品を書ける方という条件がつきます。

 2)作品の知名度があれば、実力さえあれば小説家のほうは多少の知名度のあるなしはあまり問題視されません。ノベライズの購買層はコアな原作漫画ファンなので、ふだん小説をあまり読まない層だと推測されるからです。ただ、対抗候補として、コアな原作ファン以外からも読者を呼び込める人気小説家の名前が挙がっていれば、やはりそちらが優先されます。例えば『DEATH NOTE』のノベライズの際、そのタイトルだけでもかなり売れたと思いますが、「戯言シリーズ」で大ヒットをとばした西尾維新氏が執筆ということで大きな話題になりましたし、セールス的にも無名の新人小説家が書いた場合と大きく異なったはずです。

 3)漫画のノベライズは大抵、原作漫画のアニメ化や映画化とセットになっています。つまり、メディアミックスの一環ですね。

 4)あります。具体的な名称を挙げることは避けますが、実際のノベライズタイトルの出版状況を見れば、どこの出版社がノベライズに積極的かどうかわかります。


その他のご質問は、フォームからお願いします。