【質問と解答】

Q:以前どなたかが「新人賞の選考」について質問された分の回答に「新人賞での初投稿は、将来性ががあるとみなされ評価が高くなるが、次回作からは、前回と同等かそれ以下の作品だと評価はマイナスになる」というような回答を見ました。もちろんそれは当たり前のことだと思うのですが、そこで疑問に思ったことが あります。編集部員の方々は、前回その投稿者がどんな物語を描いていたかや、どんな 絵柄だった、欠点はこんなところだった……など覚えているのでしょうか? 自身の担当編集者は覚えているかもしれませんが、そのほかの選考にかかわる方々はわからないのでは、と思いました。まさか前回のコピーを取っていて比べるなどということは無いと思うので……。編集部の方々が日々どれほどの漫画を読んで、どれほどの作品を覚えているのかが全く見当つきません(しかも投稿作品)。入賞作品全てとはいかなくとも上位だった作品のあらすじ程度は覚えているも のなのでしょうか? 「前回の作品と比較する」というのがどんな程度で行われているのか教えてく ださい。 単に「あ、これは前にも見たな。今回は良くなってるな。」程度の比較 でしょうか?

A:投稿作すべてはさすがに覚えていませんが、入賞作品については絵柄を見れば前作がどんな話だったか、作画クオリティがどうだったかは思い出せますよ。というのは、最終選考まで残った作品は最低3〜4回は目を通すことになるからです。私の所属している編集部の選考システムだと、投稿作全作の下読みで1回、予備選考での検討で1回、最終選考に残った作品の採点のためにもう1回熟読、本選考会議で回覧しながら検討で1回と、4回目を通すことになるので、作者名は思い出せなくても絵柄でわかります。もちろん、絵柄が大幅に変わっている場合に担当者の説明で初めて思い出すことはたまにありますが、それでも前作から5年も6年も経っているならともかく、1〜2年のうちなら少し内容を説明されれば思い出せます。
 ちなみに前作との比較がされるのは最終選考に残った作品だけで、予備選考で落ちた作品は投稿の常連でもなければ見たような絵柄だというくらいしかわからない方も多いです。

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