【質問と解答】

Q:持ち込みと投稿、担当についてもらうにはどちらがいいですか? 持ち込みは電話を受けてくださった方が担当になります(もちろん認められればですが)。一方、投稿は編集部内で多くの人が読んだ中で一番自分の作品を買ってくれた方が担当になってくださいます。長い目で見て担当と二人三脚でやっていくには、投稿で担当をつけたほうがうまくいくのでは? とふと思って質問しました。受賞レベルまでいっている前提での話になってしまいますが、いかがでしょう? それとも、受賞レベルまで 達していなくてもどんどん持ち込みして早く担当をつけ、より長い期間担当さんといっしょにがんばっていくほうが良いですか?


A:よく考えていますね。投稿者の段階でそこまで考えている方はあまりいないと思いますが、良い担当編集者に巡り会うというのは大事なことです。結論から言うと、どちらも正しいです。投稿では、入賞すれば(場合によっては最終選考止まりでも)編集部で一番評価してくれる方が担当につきますので、基本的に担当のモチベーションが高く、熱心に指導してくれるはずです。一方で、持ち込みのほうはたまたま持ち込みを受けたのが縁で担当になったというケースが多く、最初のモチベーションは人によって様々です。ただ、熱心な投稿者であれば顔をつきあわせて打ち合わせを重ねていくうちに相手にも作品にも愛着が湧いてきますので、次第に担当のモチベーションが高くなる可能性はあります。また、投稿前から編集者の指導が受けられますので、新人賞の入賞への近道となる可能性が高いです。従って、投稿と持ち込みのどちらも間違いではないので自分の思うままにしてください。もっとも、自分にとってベストの担当に出会うのはなかなか難しいことです。編集者の才能やキャリアだけではなく、自分との相性の良し悪しも関係するからです。相性と言っても人間関係の相性だけではなく、作家性との相性もあります。厳しく型にはめて指導したほうが伸びる人もいれば、個性を尊重しつつ試行錯誤させたほうが伸びる人もいます。編集者も相手によって対応を変えますが、性格も関係することなので指導法に得意不得意が出てきます。私自身も、最初から厳しく指導しすぎて持ち込みにこなくなったとか、逆に持ち上げすぎたため企画が通らなかった時 不信感を持たれたとか、失敗はあります。担当との相性が悪ければ持ち込みや投稿のし直しも考えるべきでしょう。ただし、耳に痛いことを言われて不快だったり自分の描きたいものを自由に描かせてくれないから相性が悪いとかいうことではなく、その担当の指導は自分のためになるかどうかを冷静に考えて判断するようにしましょう。

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