【質問と解答】

Q:[ペンの強弱つける]というのを色々なところで目にしますが、ペンの強弱というのはどういうものなのでしょうか?
強弱をつける場所の基準なども 教えていただけると嬉しいです。




A:雑誌でもコミックスでもプロの作品を見ると、その多くでキャラクターの主線の太さに起伏があることがわかります。これが、Gペンなどのつけペンを使って描いた時の、力の強弱によって表れるラインです。
このペンの強弱が表れた線は、見る者に生き生きとした動きを感じさせます。逆に背景の線は、丸ペンで力を入れずに引いたりミリペンを使ったりしてほとんど強弱をつけません。それによって、強弱のある主線で描かれたキャラクターが背景から浮き出てくるわけです。
キャラのペン入れにも、強弱のほとんどでないミリペンやボールペンを使う人がいますが、それらを使って強弱をつけるには線の重ね描きをするのです。ですから、プロでミリペンやボールペンを使う方は、ちゃんとつけペンを経て強弱のタッチを熟知している方なので、初心者は真似をしないほうが賢明です。
一方で、あえてキャラクターの動きを廃した止め絵にこだわったり、背景にキャラクターをとけ込ませるために、あえてペンの強弱を殺した画風を選ぶ方もいます。
強弱をつける場所は、絵をたくさん描くことで自ずとわかってきます。急いで身につけたければ、既成作家の作品を原画サイズに拡大コピーしてトレースするといいでしょう。ただ、強弱をつける場所も強弱の振り幅も作家によって個人差があります。線も絵柄の一部であり、個性ですから。従って、トレース で学んでも自分の作品を描いているうちにいずれ自分自身の強弱のタッチができあがってくるでしょうね。


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