【質問と解答】

Q:今度、原作つきの連載をすることになりました。私が作画担当です。現在30歳で、初めての連載になります。そこで質問なのですが、その連載が終わった後、連載経験者であるということと単行本が出ているということは私のプラスになりますか? 私は少年誌で連載したいという夢があります(漫画賞を獲ったのもデビューも少年誌でした)。しかし、今回は青年誌での連載です。原作者の先生が私に目をかけて下さって、あれよあれよというまに作画担当になりました。少年誌で担当だった方には27歳の時に「もう面倒を見られません」と言われて音信不通になりました。しかし、少年誌での連載を諦めたくありません。一度でも連載経験があるということは、少年誌での連載への足がかりになるでしょうか?




A:少年誌への足がかりになるかどうかは、あなた自身の資質と編集者との出会い次第ですので何とも言えませんが、連載と単行本化は確実にあなたのキャリアアップになります。むしろ、30歳を過ぎて連載未経験だと漫画家としての先が見えなくなります。今回の連載の話は大きなチャンスでしょう。
 私が付き合いのある作家さんに、過去にあなたと同じような境遇だった方がいます。少年誌でデビューし、長く連載獲得を目指していましたがうまくいかず、青年誌に移籍して初連載。単行本はあまり部数が出ませんでしたが、それをきっかけに他誌からも声がかかるようになりました。数誌を転々として連載を重ねて徐々にファンも増えてきた頃、青年誌のほうで担当だった編集者が少年誌に異動し、念願の少年誌での連載開始。そして、今では人気漫画家の仲間入りを果たしています。
 たまに読み切りが増刊に載るくらいで連載していないうちは、あなたを知る者は編集部の人間だけで、他誌の編集者にも読者にもほとんど認知されることはありません。連載と単行本化はあなたの存在をアピールし世界を広げる契機となりますので、是非頑張ってください。

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