【質問と解答】

Q:マンガの印税で家を建てて、そこでマンガを描いています。両親を呼び一緒に暮らしているのですが、締め切り前なのにかまわず入ってきたりうるさかったりして、正直ノイローゼになりそうです。やることは掃除とか面白いDVDの紹介だとか、私のためを思ってやってることなので邪険にもできません。締め切り前、あまり入らないでと言ってるのに善意のことは別だと思っているようで、数年間頑張ってはみましたが全然改善されません。他の家族同居の漫画家さんたちがどうしているのか教えてください。




A:漫画家や漫画についての質問というより、家族間の付き合いの問題ですね。この相談室向けの質問ないようではありませんし、ご両親の性格や状況によって正解は異なりますので、あくまで無責任な第三者の意見として聞いてください。  おそらく、ご両親はあなたにかまってほしいか、家を建てて住まわせてもらっている子供の役に立っている自分を演じる(自覚してのことでじゃないでしょうが)ことで自らの存在意義を確認しているかどちらか、もしくはその両方なのでしょう。ただ、ご両親の気持ちは理解できてもあなたが一方的に我慢してその行為を許容することには限度があると思いますので、生活の中ではっきりと線引きをしましょう。締め切り前は部屋に閉じこもると宣言し、内鍵をかける。部屋に鍵がないならとりつけてください。それでもドアをノックして話しかけてくるようなら、開けずにドア越しに応対するか、ヘッドホンでBGMを流して外部からの音声を完全にシャットアウトしましょう。その分、食事時にはあなたのほうから積極的にコミュニケーションを取ってフォローするといいでしょう。そういう日常を繰り返していけば、いずれご両親もあなたの「ルール」が飲み込めるはずです。もし、このやり方でうまくいかないようなら、仕事場を別に借りて、毎日スタジオに「出勤」という形をとるしかありません。実際、家族と同居しているベテラン漫画家さんには自宅とは別にスタジオを持っている方が大勢います。家庭と仕事場を完全に切り離すというのは支出も増えるので誰もが出来るというわけではありませんが、同居のトラブルを避ける最も有効な手段です。