【質問と解答】

Q:賞の発表で「画力・構成力・ストーリー・演出力・キャラクター・オリジナリティ」とあるんですが、演出力・キャラクター・オリジナリティ・構成力とは具体的にどういったことなのでしょう? 講評とかでキャラクターに添う話作り・ネーム力とかあるんですがそれの意味もよくわかりません。




A:「キャラクター」は登場人物、特に主人公やヒロインに魅力があるかです。絵柄も含めたキャラクターデザインと作中で描かれる個性が評価の対象です。「オリジナリティ」の評価の対象は幅広いですが、新人賞の評価細目だと特に作品の設定などのアイデアが対象です。「構成力」は、作品内容やドラマを読者にわかりやすく伝えられるようにストーリーを上手くまとめられているかです。「起承転結」や「三幕構成」はそのための手法です。「演出力」はストーリーを効果的に見せるための技術です。脚本と役者が良くても演出がへぼいと観客はストーリーへの没入度合いが低くなり、登場人物に共感したりドラマに感動したりできなくなります。エピソードの選択やキャラの演技のさせ方、小道具の使い方、コマ割り(間を取ったり、めくりを効果的に使ったり等)、構図など演出の範囲は幅広いですが、作者のネーム力が最も問われるところでもあります。
 「キャラクターに添う話作り・ネーム力」は前後の文脈がわからないと確かとはいえませんが、主人公の主観を外しすぎるなということではないでしょうか。複数視点で上手く描くのは難易度が高く、下手にやると読者が主人公に感情移入できなくなります。初心者のうちは複数視点は使わず、主人公の一人称視点で描くようにしたほうがいいですね。