【質問と解答】

Q:連載作品というのは、初めから作者の先生方は、最終回やそこまでの基本軸を考えてから連載スタートさせているのでしょうか? 一話一話でヒキを作って次の話へ繋ぐことを繰り返していると、各話ごとは良くても、コミックスなどでまとまった時に物語として成立しなくなるのではないでしょうか。それとも作家さんや編集さん達は、そのようなやり方でも、道を模索しながら連載していけるものなのでしょうか。連載企画を考えているので、とても不安です。

A:ストーリー漫画の連載を開始する場合、最終回の明確なイメージを持っているかどうかは作家の皆さんそれぞれですが、少なくともストーリーの着地点は漠然とでも持って企画をスタートさせます。ただ、そこに至る流れに関しては、最初から連載の話数や単行本巻数が決まっているものを除けば、あまりかっちりとは決めてはいないのが普通でしょうか。ただし、単行本1巻分とか2巻分とかの尺でのおおまかなプロットは担当編集の間で打ち合わせておきます。そのあたりのところは、設定と主人公のドラマをすり合わせながらストーリーの流れをイメージし、担当さんとやりとりして固めていくことになります。ただし、予定はあくまで予定です。長い連載ともなるとストーリーは生き物ですし、キャラクターが勝手に動いていくこともあります。ストーリーが膨らんだり、当初考えていた流れとは違う方向に進む場合には、そのストーリーの節目ごとに担当さんと流れを見直す作業の必要が出てきます。